フーカは誰かの1番になれたのかっていう話
オズマフィアには様々な攻略対象がいるけれど、その各々の中でフーカちゃんは“1番”になれたのかっていうことをふと思った。
カラミア√からキリエENDになる原因となったのは、フーカがカラミアとキリエの会話の内容が発端。
「私はカラミアさんにとって誰かの代わりであって、私自身を求めてるんじゃない……」という葛藤を抱えたところだったと記憶している。
そこからカラミアが挽回できればお嬢さんはお嬢さんだ、とフーカをまっすぐに見ている。
キリエの方へ転がってしまえば代わりであったことを認めてしまうような描写がされていた、はず。自信はない。
そういう「私は誰かの代わり」っていうのもオズマフィアにとっては大事なポイントだと思うし、フーカのことを語るうえでどうしてもドロシーの影が離れない。
なので、個別√ではいったいどうだったんだろうとちょっとだけ考えてみることにした。
基本的には個別√を全ての可能性として考慮したうえで判断し、グランドフィナーレでの真相も判断材料として使う。
つまり全てのありえた未来を見た上で判断するから基準に矛盾も発生するけど、あくまでゆるい考察だから気にしない。
また、ここでいう1番というのは、もちろん最愛であり、そして何かの代用でもない大切な存在であるということ。
フーカと他の大切な誰かを天秤にかければ必ずフーカをとるのか? というのも少しポイントにする。
カラミア
三角関係√にいけばわかるけど、どうあっても根底にはドロシーの存在がある。
お嬢さんが誰かに似ている、なんだか懐かしい香りがする、
そんなことを言っていたような。
おそらくこれはオズ3人に共通して言えることで、この3人がドロシーと歩んできた長くはないが短くもない旅のことを思えば仕方ない。
記憶の中にその姿はなくても本能レベルでドロシーのことは大切だからね、わかる。
結論、カラミアにとってフーカは庇護対象であり、並びに愛おしい人にはなれたけれど根底にあるのはその影でちらつくドロシーへの思慕であって、越えられない壁が存在している。
キリエ
カラミアと同じく、ドロシーの面影を重ねているからフーカは1番にはなれていない。
真相を知った後でフーカとキリエの関係を考えるとこれはこれは……となる。
ドロシーがキリエにとってどれほど重要な存在かっていうのが、ね。
庇護対象になれたのか、という点には疑問も残るがまっすぐにキリエだけを見続けた結果の一途ENDを見るとめちゃ甘になってるし愛おしい人という立ち位置にはなれてる。
ここ本当にキリエの救いポイント。
アクセル
全√攻略しておきながらキャラクターが合わなかったためにおざなりなプレイをしてしまったので、アクセルについては会話の記憶がほとんどない。
そのため判断基準がカラミアとキリエと同じくドロシーと共に旅をしていた、という点しか持ち合わせていない。
まじでアクセルには申し訳ない。
けれど、それはおそらくもっとも重要な材料なので考え方としては間違っていないだろう。
ドロシーの存在が大きすぎてフーカがかすんでしまうな……1番にはなれていないと思う。
(未だ真相を知った上での2周目をしていないのでやってきます)
スカーレット
ハーメルンはスカーレットに多大な影響を与えたんだなぁ……というのがよく分かるスカーレット√。
つまり、そういうこと。
フーカちゃんのことは純粋に好きでありオズ3人とは違ってドロシーの影もちらついていない、けれどハーメルンの存在が大きすぎる。
スカーレットにとってはハーメルンの存在が大きかったが果たして逆は……というと、そうでもなさそう。
フーカちゃんは彼にとって束の間の休息に癒しを与えた天使だからね。
ただ、教会で祈りを捧げ続けるENDではハーメルンにとって天使であり続けたかは分からない。
一方、監視役(?)となり彼と檻越しに手を触れ合わせることしかできなくとも、それでも幸せなんだと彼に言わせた方のENDでは間違いなく彼の中でフーカは1番大切な存在になれたといえる。
ハーメルンの中ではグリムファミリーは確かに大切な存在であることは疑いようもない。
ただ、この街自体がハーメルンにとっては地獄のようなものとなると元来そこの住民であり続ける、しかも同じ支配者層の3人はハーメルンにどのような思いを抱かせただろう。
かわって、フーカはイレギュラーな存在で街の住民であったかどうかも怪しい。
さまざまな会話をしていく中でそんなイレギュラーにもほどがある存在が自分の人生に光明を差してくれたとなるとそれはもう、かけがえのない存在になるべくしてなったようなものだ。
終わりのない無限の牢獄の中で微かな触れ合いと共に幸せをかみしめてくれよ……幸せになれ……。
パシェ
これはあくまで友情ENDなのでパシェの中でフーカが1番かどうかを語るのは無粋というもの。
かといって恋愛方面から考えても、パシェにとって1番はアクセルでもないと思う。
パティシエENDではどうだったかは記憶していないが、今回はあくまで“フーカ”が対象のため考えないこととする。
彼女は騎士であり、長靴ファミリーのボスであり、その身はファミリーのために捧げられている。
そのため、不動の1番は“長靴ファミリー”であって、いくらフーカが大切な友人とはいえファミリーとフーカを天秤にかければファミリーをとるだろう。
(他ファミリーのボスおよび支配者層が自ファミリーへの献身が足りていないというわけではなく、その献身の程はパシェ自身の性格によるものだろう)
オスカー・ワイルドの皆さん
はっきり言って、アルファーニについてはよく分からないというのが答え。
後述二人と違い個別√らしいものもそれらしい描写もないので、彼については置いておこう……。
ドリアン・グレイは出典の「ドリアン・グレイの肖像」の大まかな内容(Wiki参照)から考えるにおそらく1番ではないだろうな……というところ。
娼館√は2年前に1度やったきりで記憶が曖昧なのがいけない。
マンボイについては、おそらく彼の中でフーカは1番になれていると思う。
上記の通り記憶が曖昧な中で論しているが、彼についてはフーカに対する己の手の汚さへの葛藤を覚えている。
最終的には壊れたフーカを新しい女主人だとしていて、そんな状態になったとしても貴女のことを1番に考えているのです、という様子は思い起こされる。
妻以上にフーカは大切な存在になれたか、というのが考えどころ。
個人的にはだが、そうはなれていないと今のところ考えている。
片方では愛する君と共に……と言い、もう片方では君は趣味が悪いなと自嘲している。
前者ならば1番になれていた可能性もあるだろうが、ロビンフッドの心に巣食う妻との仄暗く血に塗れた純白の結婚式の思い出はどうあっても拭い去ることはできないだろう。
そうしなければ妻の否定になってしまう。
妻のことを理解したうえで僕に連れ添ってくれるならば君のことを愛してゆこう、ということからフーカの存在は妻というログの上書きはできたが消去するまでには至らなかった、というのが今の見解。
シーザー
これがもっとも難しい。
なぜなら真相を知った上でも未だその存在をかみ砕けていないから。
そのため個別√単体で真相を加味しなかった場合はどうだったかを考えてみる。
となると話は簡単で、フーカはシーザーの中で大切な存在であり1番になれていると思う。
ただ考えないようにしようとはしても、存在自体が特殊なのでそのフーカを求める気持ちに起因するのは……ということを考えてしまって仕方がない。
かみ砕けていれば1番にはなれていないと断言できたかもしれない。
曖昧さは残るがあくまでゆるい考察なのでぐだぐだと論ずるのは以下略。
ソウ
シーザーとは違い、ソウの個別√ではたしかにフーカは1番の存在になれている。
あんなにももの悲しいEND見せられたのに、個別√でもなおソウが求めたのはドロシーであって犠牲となるフーカのことは求めていなかったなんてそんなことは……ないでしょう……。
ただドロシーとフーカを実際に天秤にかけさせたらどうなるかは未知数。
以上、適当なクソ考察でした。
個人的には印象が強すぎたソウ√でしかフーカのことを1番に思っているのはいないんじゃないかと思っていたけれど、そんなことはなかった。
誰かの1番になれたのか、という題については考察してみたところハーメルン、マンボイ、ソウ(+一応シーザー)の1番になれていた、というのが結論。
まあ、あくまで曖昧な記憶+思い込みからなる想像も込みの考察だから、人によっては意見が異なるだろうなぁ……。
カラミアとアクセルの根底に残るドロシーへの思慕は決して消えることはないだろうし、キリエはドロシーのことを覚えているし、フーカちゃんはオズで幸せになれるんか……?
そんなことを考えもしたけれど個別の一途ENDを見る限り私のクソ考察は無粋にもほどがあるな。
ここまで長々と本当にお疲れさまでした。
みんなフーカちゃんを大切にしてくれ。
おわり