ジャックジャンヌ体験版は最高だった
今回のテーマのゲームはこれ。
先日配信開始された体験版を終えたのでその感想。
(どうやらこのゲームはTwitterで見る限り、ファン間で乙女ゲームだいや否だと意見が分かれているようですが、ここでは乙女ゲームとして扱います)
体験版で序盤しか見られてないとはいえ、久しぶりに良いADVに出会えたなぁというのが大きな感想。
正直、ADVって衰退の一途を辿るゲームなんですよね、その業界が認めている記事を過去に見たので間違いなく。
私が最後に遊んだADVのAI:ソムニウムファイルも、あれはあれでADVの進化を感じられる作品でした。
直近だとルビパが制作したバディミッションBONDも評判が良いと聞いたような。
……意外と衰退していないかもしれませんが、まあ、大きく売れるようなタイトルはなかなか無いという点で厳しいジャンルということで。
それで、まあ、今回の主題のジャックジャンヌも先の例に漏れずADVなわけでして。
しかもファンの機種移動の腰が重すぎるせいで単なるADVよりもさらに厳しい乙女ゲームというわけでして。
そのため乙女ゲームに力をあまり入れずに会社の固定ファンにグッズ戦法で高く売りつける、というのが私が観測した限りvita撤退以降の業界の流れでした。
そこに一石を投じるかもしれないのがジャックジャンヌだと感じます。
しかも乙女ゲームの客層の幅を広げた、うた☆プリ開発のブロッコリーからジャックジャンヌが出るというのも少し面白い。
他の会社がよくないというわけではないが、このゲームが売れればブロッコリーの評判の株が上がりそうだなとは思う。
では何を思って良いADVだと感じたのかというと“ただの紙芝居ではない”という点に尽きる。
これは個人の感覚に因りますが、ただポチポチするだけのゲームじゃないというのが本当に大きい。
そのゲーム部分もパラ上げや音ゲーなど他の乙女ゲームでもよくあるシステムとはいえ、それがあるだけでもちゃんとゲームをしている! という感覚になれる。
乙女ゲーマーはそういうのを求めてない、というのを聞いたことはありますが、乙女ゲーム以外を本腰入れてやることが多い者からすればポチポチゲーは退屈なので。
もちろん、ストーリーやキャラクターが自分の好みに合致するようなものに運命的に出逢えればその限りではないのでしょうが。
ジャンルの固定ファン層を重視すれば一般層を引き込めない、一般層を重視すればジャンルのファン層を惹き付けられない、難しいところですね。
あとは音ゲーの背景で流れる3Dモデルのダンスも、このゲームに心血を注いでいるのだなと感じますね。
フォトリアルなゲームを遊ぶ民からすれば出来は良くないかもしれませんが、個人的にはモデルの出来も悪くなかった。
まさか2D主体で進行するジャックジャンヌでこの出来の3Dモデルが見られるとは、と事前に情報を仕入れてなかったため余計に好印象。
ミュージカルがテーマのゲームなので曲やダンスもキャッチ―で、まだ2曲しか聴けていませんが本編に控える(少なくとも)3回分の公演が楽しみです。
まあ、それよりなにより石田スイ先生の影響が強そうで、そこのファンが多く見積もって2%くらいは購入してSNSで余波がありそう。
だからまた革命的なことが起きないかな、という期待を込めて一石を投じる存在になるかもしれない、というのが正直なところ。
こういった影響力のある人が作ったものがただの紙芝居じゃない! という喜びは大きいです。
シナリオ面に関しては導入はありきたりなもの且つ、まだ序盤なので特筆して語るところはなし。
あえて言うならばシナリオが少年漫画的な、熱血を感じさせる点が一般受けが良さそうだなという印象。
友情・努力・勝利、みたいな。
あとは女装して入学という設定が、ツイステッドワンダーランドで監督生が男装して入学云々で楽しんでいる層を引っ張り込めそうだなとは思う。
キャラクターについては、特に印象的だなと感じたのが主人公の立花希佐の才能の描き方。
こういうストーリーだと主人公は周りよりも一段落ちこぼれで迷惑をかけてしまって……みたいなのが予想しやすいところ。
確かに序盤は主席の鳳京士に、織巻寿々と長世創司郎と三人まとめて嫌みを言われているが、早々に頭角を顕わにしているのが意外や意外。
この辺りは兄が稀代の才能を持つ点が反映されていそう。
性格もうじうじせずはわわ~な感じでもなく、猪突猛進型でもなくこざっぱりとした芯のある性格で、これは大概のプレイヤーに好印象に映る主人公なのではないかなと。
どうやら彼女のルートが物語の中核としてある? らしく? それが非常に楽しみです。
あと可愛い。最高。
乙女ゲームで百合製造機している身としては、茜あおが何事もなくこのまま主人公の親友でいてほしいと願うばかり。
絵柄のせいかもしれませんが不穏な雰囲気がしてならないんですよね彼女。
絢浜市で遊んだ際の手を繋ぐやり取りなど非常に可愛らしく……最高で……。
何事もないであれ。切実に。
あわよくば友情ENDも欲しい。
ただ一つ不満点があるとすれば、彼女の立ち絵の口パクが違和感が酷すぎたのでその点だけは受け入れがたい。
他のキャラクターはそうでもないので彼女だけおかしいのは間違いなさそう。
現時点で気になっている攻略対象は高科更文と長世創司郎。
前者はゲーム内初登場でのインパクトが強すぎてそれに引っ張られ続けている感じ。
彼は人気出そうですね。
後者は幼馴染み属性且つ負けヒーロー感が強いので絶対好きになるキャラだなぁと感じる。
公になっている攻略対象はクォーツのみなものの、隠しとかでオニキス、ロードナイト、アンバーからも出るんですかね。
加斎中は絶対攻略対象だと思う強い確信がある。
大穴の校長がそうだとしたらGSじゃねーか!! とひっくり返って笑ってしまいそう。
まあ、なさそうですが。
で、実際このゲームって売れるんですかね。
個人的にはぜひ売れてほしいという願いをかけつつ、限定ユニヴェールコレクションのステラセットを予約しました。
狭い畑ですがオトメイトやコエテクなどの乙女ゲームは移植中心にちゃんと移住が終わっていそうですし、FE風花雪月の恋愛要素でそういうファンを取り込めていそうですし、あつ森で女性客のほとんどは土台ができていそう。
switchでゲームを出せばある程度の成功は確約されている熟れた果実なので、売れてくれると嬉しい。
昨日のニンダイにもサラッととはいえ名前が出たのでyoutube生配信上で30万人の目には触れたはずですし。
ジャンルの復権を切に願うほどの乙女ゲーマーではありませんが、こういうゲームが盛り上がってくれるとGS4も流れで売れて、ついでにときメモ本家も5を出してくれないかなという邪な気持ちで届く日を楽しみにしています。
OZMAFIA以来の沼りそうな乙女ゲームの登場にオラ、わくわくすっぞ!
おわり